診療のご内容MEDICAL
難聴(聞こえづらい)
耳の疾患と治療
難聴(聞こえづらい)とは
難聴とは、何らかの原因で耳の聞こえが悪くなった状態です。耳の聞こえが悪くなる病気は数多くあり、治療法も様々です。
耳の聞こえが悪くなると、コミュニケーションがとりにくくなるなど日常生活において大きな影響を与えます。
聞こえが悪くなったと自覚したり周囲の方から言われることがあれば、早めに耳鼻咽喉科を受診して下さい。
難聴の種類と検査
難聴の種類は、耳の障害がどこで起こっているかによって以下の3種類に分けられます。
伝音性難聴
中耳もしくは外耳における病気が原因で起こる難聴です。
伝音性難聴は慢性中耳炎や滲出性中耳炎といった中耳炎、外耳炎、耳垢栓塞などが挙げられます。
感音性難聴
内耳から中枢の病気が原因で起こる難聴です。
感音性難聴は突発性難聴、騒音性難聴、メニエール病などの内耳の病気、聴神経腫瘍などの中枢の病気があります。
特に突発性難聴は早期受診と治療が望ましい病気です。
混合性難聴
伝音性難聴と感音性難聴の両者が混在する難聴です。
加齢性難聴は混合性難聴である場合が多く、人によって伝音性難聴・感音性難聴の比率は異なります。
検査方法
まず、聞こえの原因となる病気がないかを診察します。
次に、聞き取りができる音や大きさを調べるために聴力の検査を行います。
高い音や低い音、大きな音や小さな音をヘッドホンから流しますので、音が聞こえたらスイッチを押していただきます。お子様でも簡単に行える検査です。
難聴の治療
突発性難聴
突然発症する原因不明の難聴です。
多くの場合は片方の聞こえが悪くなり、耳鳴りやめまいを伴うことがあります。
早期に治療を開始した方が聴力の回復が良いので、症状があればすぐに耳鼻咽喉科を受診してください。
治 療
症状に応じて、お薬を内服し症状の改善を図ります。症状が強い場合は点滴や入院治療が必要となる場合があります。症状が強い場合は、治療に適した病院を紹介します。突発性難聴の場合は、発症してから約1カ月で聞こえる音が固定されてしまうと言われています。早期に発見し、適切な治療を行うことが何より重要です。
原因が不明ですので、聴神経や脳に病変がある可能性もあります。その場合は神経内科・脳神経外科へ紹介させて頂きます。
音響外傷・騒音性難聴
音響外傷は、花火の爆発音や落雷など突然、強大音にさらされた時に起こる難聴です。
最近では、ヘッドホンやイヤホンなどで大音量の音楽を長時間聴くことが原因で難聴が起こることがあります。
騒音性難聴は、工場や強い騒音下で長年仕事をしていたことが原因で起こる難聴です。
耳の両方の聞こえが悪くなることが多く、年単位で徐々に耳の聞こえが悪くなり、耳鳴りの症状を自覚するようになります。
治 療
音響外傷の場合は、症状に応じてお薬を内服し症状の改善を図ります。
騒音性難聴の場合は、治療法がなく進行を防ぐための予防が大切です。
加齢性難聴
加齢とともに徐々に進行する難聴です。
両方の耳の聞こえが同じように悪くなり、特に、高い音が聞こえづらくなり、「体温計の音が聞こえない」などの症状がみられます。「蝉の鳴くような音が頭の中でする」など、耳鳴りがおこることもあります。
治 療
加齢とともに徐々に聴力が低下する難聴であり、治療法はありません。
しかし、会話や日常生活に支障がある場合は補聴器を装用することにより生活を改善することができます。
当院では、補聴器外来を行っておりますので、聞こえにご不安があるようでしたら医師までご相談下さい。